丸ノコの刃の交換方法まとめ!
丸ノコの刃の交換方法についてまとめました。
丸ノコの刃の交換方法が知りたいという方向けに、刃の種類や選び方について解説します。
ボルトが固くて緩めるのが難しい時はどうすればいいのか、丸ノコの刃の捨て方に至るまでご紹介しています。交換時期がわからず先延ばしになっているようであれば、この機会に快適に使える状態へ整えましょう。
丸ノコの刃の種類や選び方について
丸ノコの刃の交換方法をご紹介する前に、まずは丸ノコの刃の種類や選び方について解説します。
丸ノコの刃の種類
今回は「丸ノコの刃」としてご紹介しますが、丸ノコや他の切断工具に取り付ける円盤状の刃のことをまとめて「チップソー」と呼ぶことがあります。この刃は主に切断する材料によって使い分けられており、指定されている材料以外は基本的にカットできません。
1,超硬チップ
超硬チップは木工用で、硬度と靭性を併せ持っています。耐摩耗性・耐欠損性に優れており、長期間にわたりスムーズな切断が続くのが特徴です。
2,サーメットチップ
金工用のサーメットチップは、硬度の高い特殊チタンでできています。耐摩耗性に優れており、硬質金属材料でもスムーズな切断が可能です。
3,焼結ダイヤモンドチップ
焼結ダイヤモンドチップはサイディング用です。ダイヤモンドを高密度に焼結したチップで、より優れた耐摩耗性と強度を持ち、耐久性があります。
4,超微粒子超硬チップ
超微粒子超硬チップは石こうボード用で、非常に高い硬度を持っているのが特徴。切れ味のよさが持続します。
超微粒子超硬合金は、粒子径が1μm未満であり、非常に高い硬度を持つチップでできています。硬度が高い上に靭性にも優れており破損しにくいので、しっかり使い込むことができるでしょう。
刃型の種類
刃型にはさまざまな種類があります。カットする対象物により、刃型は変わります。基本的にはどのような素材に適した刃であるかについて表記があるため、その表記通りに選べば問題ありません。各メーカーにより刃型は幅広く存在しますが、ここでは定番のものをご紹介しましょう。
1,千鳥刃
チップが左右交互に取り付けられたタイプで、仕上がりは荒めではあるものの素早く切れるのが特徴。木材の横挽きに使われる。
2,交互刃
千鳥刃の両面に刃がついたタイプ。木材の縦挽きや樹脂、非鉄金属に使われます。
3,平刃
真っ直ぐに刃がついたタイプ。木材の縦挽きや非鉄金属に。
4,組刃
交互刃と平刃を組み合わせたタイプ。3刃1組や5刃1組など、切れ味のよさと安定性を両立。木材の縦横挽きや合板、樹脂などに最適です。
5,高低刃
平刃に高低差をつけたタイプ。非鉄金属や鉄工などに使われます。
サイズや厚みなどのスペックの見方
丸のこの刃は「190×2.0×40P」のような表記が見られますが、これは刃のスペックを表わしています。190の部分が外径で、2.0の部分は厚み、40Pの部分は刃数です。刃数は外径と混同しないよう後ろにPがついていますが、Tという表記のこともあります。
さらに製品によっては「190×2.0×20×40P」という表記になっていることもありますが、この場合の20は、内径(穴径)を表す数字です。製品によっては、刃数と内径(穴径)の位置が逆になっていることもあります。
刃の互換性について
丸ノコの刃は、基本的にメーカーを問わず互換性があります。ただしいくつか注意すべき点があります。丸ノコの刃の外径と内径が、使用する丸ノコ本体に適合する必要があることと、刃の厚みが合っていることです。今現在セットしてある刃や取扱い説明書を参考に次の刃を選ぶと間違いありません。
丸ノコの刃の交換時期はどれくらい?
丸ノコの刃の交換時期は年に1回程度が推奨されている場合が多いですが、使用頻度や切断する材料、保管方法などにより差があります。下記のような兆候が見られたら交換を検討しましょう。刃の状態が悪いまま使用していると、重大な事故に繋がる恐れもあるため、新しい刃へ交換することは重要です。
刃の進みが悪い
通常の状態よりも刃の進みが悪くなったり、真っ直ぐ進まなくなったようであれば切れ味が低下しているサインです。感触が重く感じるようになった場合にも交換時期がきたといえます。
切断面が毛羽立つ
切れ味が落ちると切断面の毛羽立ちが目立つようになり、きれいにカットできなくなります。
切断時の音が変わる
通常の状態に比べると高い音がするなど、音が変わったと感じるようであれば、切れ味が悪くなり刃が摩耗している可能性があります。
いつ交換したかわからない・錆びている
最後に交換したのがいつかわからないようであったり、錆が生じている場合には、刃を交換しましょう。
煙が出る
木材を切っている時に特に起こる可能性があることですが、刃の切れ味が落ちると摩擦熱が生まれて木が焦げてしまい、切断時に煙が出ることがあります。煙が出るところまできてしまっている刃は、安全面を考慮して早急に新品に交換してください。
丸ノコの刃を交換する時に必要なもの
丸ノコの刃の交換方法の手順に移る前に、必要なものを揃えておきましょう。用意するものは主に2つです。
- 新品の丸ノコの刃
- T型レンチ
新品の丸ノコの刃は『丸ノコの刃の種類や選び方について』の項目でご紹介した内容を元に、新しいものを購入しましょう。T型レンチについては、丸ノコを購入した際に付属している場合がほとんどです。説明書などと一緒に保管していないかどうかを確認してください。なければネットやホームセンターで購入しましょう。
作業時に手袋をはめるかどうかに関しては、布が刃に巻き込まれる危険性があることから、一般的には手袋をはめない方が安全とされています。手袋を使用するようであれば、切れにくい素材の薄手の手袋で、フィット感のあるものを選ぶといいでしょう。手袋を使用していたとしても、刃先には十分注意してください。
丸ノコの刃の交換方法
丸ノコの刃の交換方法について解説します。メーカーによってやや扱いが異なる場合があるため、取扱い説明書も併せてご覧ください。
電源を切る
丸ノコの刃を交換するにあたって、まずはコンセントを抜くかバッテリーを外して、必ず電源を完全にオフの状態にしておいてください。
刃を固定する
刃のカバーを持ち上げてカバーを固定します。続けて、刃を固定するためのスピンドルロックを押しましょう。これで刃が回転しなくなり、安全に作業を行うことができます。スピンドルロックについては、「シャフトロック」や「ブレードロック」などメーカーによって呼び名が異なります。
ボルトを緩める
T型レンチを使って刃の中心にあるボルトを回転方向とは逆の反時計回りにまわして緩めましょう。ボルトとワッシャーを引き抜きます。
古い刃を取り外す
古い刃を取り外しましょう。刃で手を切らないよう慎重に作業を行ってください。
新しい刃を取り付ける
新しい刃を取り付けましょう。ここで気をつけなければならないのが刃の向きです。丸ノコ本体に回転する方向が矢印で記されています。刃にも同じように矢印が付いているので、同じ方向へ取り付けましょう。また、新しい刃にはプラスチックガードがついていますが、ここではまだ外しません。
ボルトを締める
新しい刃が取り付けられたら、ワッシャーとボルトを元に戻して、レンチを使ってしっかりと締めます。スピンドルロックを押しながら行うといいでしょう。刃のカバーも元に戻します。
動作確認
周囲に人や物がないかどうかを確認した上で丸ノコの電源を入れて、刃が正しく取り付けられているか動作確認をします。異常がなければ、刃先についているプラスチックカバーを外します。これで丸ノコの刃の交換方法に関する手順の流れは完了です。
丸ノコの刃を交換するにあたりよくある疑問と解決策
丸ノコの刃を交換するにあたってよくある疑問と解決策についてご紹介します。
ボルトが固くて緩めるのが難しい時は?
丸ノコの刃を交換する過程で、ボルトが固くて緩めるのが難しい時があります。そんな場合は、無理に回すことは控えておきましょう。
緩めるコツとして、長い六角レンチやパイプなど、長い工具を使用する。もしくは、インパクトドライバーの振動を活用してボルトを緩める方法があります。浸透オイルスプレーを使って、15分ほど放置しておくことでボルトが緩みやすくなる技もあります。いずれにしても、無理なくできる交換方法を取り入れるようにしてください。
丸ノコの刃の交換に資格は必要?
丸ノコの刃の交換に資格は必要なのかどうかについて。特別な資格は必要ないとされていますが、丸ノコそのものを使用するにあたって、「安全衛生教育」を受けることが推奨されています。特に、携帯用丸ノコ盤を使用する際には、労働安全衛生法に基づく「特別教育」を受けることが求められることがあります。
これらの教育については、各都道府県に設けられている労働局のサイトにて講習予定表などが確認可能です。ちなみに、この教育は、仕事で使う場合に限らずDIYで使用する場合にも受けておくことをおすすめします。重大な事故を防ぐために参加してください。
丸ノコの刃の捨て方について
丸ノコの刃を交換した後の古くなった刃の捨て方については、お住まいの地域の自治体の指示により異なります。刃が不燃ごみとして扱われる自治体では、新聞紙やダンボールで包んでから、マジックで「刃物」や「危険」などと書いて注意を促し捨てる方法が一般的です。ケガをするリスクがないよう安全に処分を行いましょう。
まとめ
今回は丸ノコの刃の交換方法についてまとめました!
今後も工具に関するコラムを更新していきますので、楽しみにお待ち下さい!
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