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2025/06/29

工具の豆知識

墨出しとは?レーザー墨出し器の種類や選び方も解説

墨出しとは?レーザー墨出し器の種類や選び方について解説

墨出しとは?レーザー墨出し器の種類や選び方について解説します。

墨出しとは何なのか詳しく知りたいという方向けに、現代においてよく使われているレーザータイプの機器の種類の確認をはじめ、選び方についても情報をまとめました。

プロの現場はもちろんDIYで使ってみたいと考えている方も、この機会に製品選びの下調べとして活用してください。

墨出しとは

墨出しとは、建築や土木工事を行う際に、施工図の情報を現場に正しく書いていく作業を指します。その名の通り、墨を使って線や寸法を書き出すことが由来です。

墨出しの目的は、現場作業の下書きのようなもので、設計図に書いてある情報を元に実際の現場に原寸大の設計図を正しく書いていくことです。墨出しで書かれた内容に基づき、柱の中心線や壁の仕上げ面の位置といったものが決まります。

墨出しが正確に行われていなければ、建物の柱の位置がずれたり壁が傾いたり配管や配線が設計通りに配置されないなど、さまざまな問題が発生し兼ねません。問題が発生すると最終的に建物の品質や安全性が損なわれる可能性があることから、施工の正確性を確保するためには極めて基礎的且つ重要な工程とされています。

墨出しとは、現場に携わる全ての作業員が次に何をどこに配置すればよいのかを明確に理解できるようになる基準線になることから、作業の段取りをスムーズに進めるためには必須の工程と言えるでしょう。

そんな墨出し作業ですが、かつては墨壺と呼ばれる道具を使って直線を書いていましたが、平成に入ったあたりからデジタル化が進むなど、時代とともに使う道具に変化が見られます。ここでは現代において主流となった「レーザー墨出し器」のご紹介と、墨出しを行う例についてもまとめてご紹介します。

墨出しとは一見プロの現場でしか使われていない工程に思えるかもしれませんが、DIYでもやり方を知っておくと活躍する場面が出てきます。墨出し作業が気になっているようであれば、ここで少しでも情報を入手して、ぜひこれから取り入れてみてください。

レーザー墨出し器の種類や選び方について

レーザー墨出し器とは、数本のレーザー光を壁・天井・床に照射することで、水平や直角などの基準線を出す精密測定工具です。3cm~5cmほどのボディで脚部台座から上の胴体部分にレーザー照射口があり、胴体部分は横方向に回転するのが特徴です。

墨出しとは元々「墨を出す」ことで基準線を出していましたが、レーザー墨出し器はレーザー光を使うので、周囲を汚しません。特に、仕上がったばかりの床や壁などではレーザータイプが使いやすく、実際に墨を出すものとは異なりあらゆる場面で活躍します。レーザー墨出し器の種類や選び方について詳しく解説しましょう。

整準方式について

整準方式とは、ラインを水平や垂直にする機構のことを指します。整準方式には大きく分けて2種類あり、整準の方式によって使い勝手が大きく異なります。

ジンバル式

ジンバル式はマグネットダンパー方式とも呼ばれる整準方式で、振り子と磁石を使ってラインを垂直にしているのが特徴です。温度や気圧の影響を受けにくいメリットがあり、強い振動があまりない環境での使用に適しています。構造がシンプルなので、故障しにくいのもポイント。電子整準式より安く手に入る傾向があります。一般的な建設現場をはじめ、DIYであればこちらがおすすめです。

ただしラインが揺れて安定するまでに時間がかかったり、大きく揺れる場所では不安定になることがあります。そのほか、サビやゴミが機構に入ると精度不良を起こし兼ねないことから、粉塵が舞う場所での使用には不向きです。

電子整準式

電子整準式は本体内部に傾斜センサーが搭載されており、このセンサーが本体の傾きを検知します。その情報を元に、自動的に水平・垂直を調整します。機構にゴミが入らないことから、作業を繰り返しても故障しにくいメリットがあります。揺れや振動に強いので、高層ビルの建設現場をはじめ、振動の多い土木現場などでもラインが安定しやすいです。プロの現場ではこちらがよく使われています。

その一方で、センサーの特性上わずかに気温や気圧の変化が精度に影響を与える可能性があります。モーターや電子制御に電力を使うため、ジンバル式よりバッテリーを消費しがちです。本体価格も高価になる傾向があります。

照射ラインの数

照射するレーザーラインの数を確認しましょう。レーザー墨出し器は、壁に向かって垂直・水平なラインを投射しますが、このラインの数や種類は、機種ごとに異なります。ラインの数が多くなるにつれ、製造コストが掛かることから高価になります。

最もスタンダードなタイプは「2ラインタイプ(水平・垂直)」で、簡単な棚の設置やポスターの配置といった日常づかいやDIYであれば、基本的な墨出しに十分です。

「3ラインタイプ(水平・垂直・天井直角)」は2ラインに垂直ラインがもう一本加わったもので、部屋の隅や間仕切り壁の正確な直角出しが可能。一般的な内装工事やリフォームでよく使われているのが特徴です。

「5ラインタイプ(水平・垂直4方向)」は水平ライン1本、垂直ライン4本(前後左右)を照射したもので、さらに本体真下の地面に地墨ポイントを照射します。柱や壁の正確な位置出しに適したもので、より本格的な建築現場で使われます。

「フルライン」といって、4方向の縦ラインに加えて、360度水平に照射する最高スペックのレーザー墨出し器が存在します。これにより、本体を回転させることなく空間全体に水平基準線を設定できます。こちらは大規模な現場や、複数人で同時に作業をする際に便利です。

ラインの色

レーザー墨出し器のラインの色にはバリエーションがあり、それぞれ視認性が異なります。

赤色のライン

赤色のラインは最も安価で手に入るもので、暗い室内で使用します。屋外作業には不向きな色です。高輝度タイプの赤色ラインというものも存在し、そちらであれば明るめの室内でも視認できます。

緑色のライン

緑色のラインは赤色のラインよりも視認性が高いのが特徴。明るい屋外でも使うことができます。

「変換方式」と「ダイレクト方式」2つの方式があり、「変換方式」は結晶を使用することで光の波長を緑色に変換しています。ただし結晶が温度の影響を受けやすいことから、環境次第ではラインが見えにくいこともあります。

「ダイレクト方式」は、直接緑色のラインを照射することから、変換方式よりも耐久性があり、できるだけ故障のリスクを減らしたい場合におすすめです。

高輝度タイプの緑色ラインもあり、こちらは明るい屋外でも見やすいですが、暗い室内では眩しく感じがちです。

ブルーグリーンのライン

ブルーグリーンのラインは屋内・屋外いずれの場所でも見やすく使い勝手に長けます。ただし価格が高価であることに加え、限られたメーカーからしか発売されていません。

電源方式

墨出しとは墨壺のようなアナログの場合は電源を気にする必要はありませんが、レーザー墨出し器はデジタル式なので、電源方式を確認しておかなければなりません。

乾電池式

乾電池式は、作業中に電池が切れることを想定して、予備の乾電池を持っておくと安心です。電源供給が難しい屋外などで活躍します。

バッテリー充電池式

繰り返し充電できて経済的であるのはバッテリー充電池式です。電源供給が難しい屋外でも使いやすく、使い捨て乾電池のゴミも出ません。

AC電源式

その場でコンセントから直接給電を行うので前準備が必要なく、長時間使用しても充電切れの心配もありません。ただし他のタイプと比べると、コンセントがある場所でしか使用できないこと。電源コードが作業の邪魔になる場合がある点に注意が必要です。

墨出しを行う例を紹介

墨出しとは何なのか、選び方についても解説してきましたが、最後に墨出しを行う例についてご紹介します。特にDIYで使ってみたいと考えているようであれば、用途を確認しておきましょう。

プロの現場で使われる例

建物の最も基盤となる「基礎工事」では、建物を建設する最初の段階で、鉄筋やコンクリートを打ち込むための型枠を設定する基準線を示すために墨出しを行います。「躯体工事」では、各階ごとに基準となる墨を下階から移すことで、高さの基準も明確にします。

「内装工事」においては、床や壁、天井に設計図の線を表す作業用として使います。キッチンの設置場所、扉の位置、床の仕上がりの高さなど墨出しされた通りに設置が進みます。

DIYで使われる例

DIYで墨出しを行う場合はポスターやカレンダー、スピーカーなどを壁に取り付ける際に使うと、傾くことなく綺麗に仕上がります。自らちょっとしたリフォームをしたい時に、壁紙をまっすぐ貼る目的で使うのもいいでしょう。また、ウッドデッキやガーデンフェンスを作る時にも墨出しを行うと、基礎となる柱や束石の正確な位置が決めやすくなります。

まとめ

今回はレーザー墨出し器の種類や選び方について解説しました。
今後も工具に関するコラムを更新していきますので、楽しみにお待ち下さい!

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