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鋲打ち機とは？選び方や似た工具との違いについても解説します。
鋲打ち機とは何なのか、どのような作業や職業で使うものなのかといったことについて詳しく情報をまとめました。
実際に購入する前には確認しておきたい製品の選び方、似た工具との違い、よくある疑問についても触れているので気になることがあれば確認しておいてください。
鋲打ち機とは「びょううちき」と読み、コンクリートや鋼材、レンガといった硬い素材に釘やピンをを強力に打ち込んで固定するための工具です。メーカーや現場によって呼び方が異なり、別名「コンクリートネイラ」や「ネイルガン」などとも呼ばれています。
鋲打ち機とは主に建築現場などで使用される工具の一つで、例えばコンクリートの躯体工事後の現場には電気が通っていないことから、電気を通すためのレール敷設や配管の取り付けなどには必須です。
かつては「アンカー工法」といって、ドリルで下穴を開けてからアンカー（ねじ）で固定する工法が主流でした。しかし近年では手動で行うものをはじめ、電気やガスを動力源とした方法もあり、作業内容に合わせて選ぶことが可能です。どの方法で作業を進めるかは一長一短ですが、電気やガスの力を借りて作業が進められると、作業効率が格段に向上します。
鋲打ち機を使う職業は、建設業・電気設備工・空調設備工・内装仕上工と幅広く、コンクリートや鋼材などの硬い素材への固定をする必要がある職業では一般的に使われています。最近ではDIYなどの趣味目的でも使う人が増えており、金属製の家具などを自作したり修理する際には活躍することがあります。
そんな鋲打ち機について、ここでは選び方や似た工具の違いなどについて詳しくご紹介します。鋲打ち機を準備する必要があり、どれを買おうか迷った際には参考にしてください。
鋲打ち機の選び方について解説します。
鋲打ち機とは、手動式・ガス式・充電式・エア式と大きく分けて4つの動力方式があります。それぞれにメリットやデメリットがあるので、作業に合わせて選びましょう。
手動式
手動式は、バネやレバーの力で釘を打ち込んでいきます。電源や燃料が不要で、本体価格も安いです。ただし打ち込み力が弱く作業効率が低いことから、打つ回数の少ない簡単な作業やDIY向けです。
ガス式
ガス式は、ガスを燃料としてバッテリー駆動で釘を打ち込みます。ガス缶が持つ限り連続した作業が可能で、打ち込み力も高いです。電源コードやエアホースが不要であることから、取り回しのしやすさにも長けています。
ただしガス缶を用意しなければならないため、ランニングコストが発生しがちです。気温が低いとガスの性能が低下することもあり、寒い場所での作業には不向きでしょう。クリーニングなど、定期的なメンテナンスも行う必要があります。
充電式
充電式は、バッテリーを充電して電気を動力として釘を打ち込みます。充電をすれば使えるので、ガス式に比べると準備がしやすく、扱いやすいのも魅力。環境にもやさしいです。
一方で長時間使用するとバッテリー切れを起こすことから、必要に応じて交換用のバッテリーを持っておかなければなりません。そして初期費用が高く、ガスに比べてパワーが劣ることもあります。
エア式
エア式は、コンプレッサーとホースを使い、圧縮空気を動力源に釘を打ち込みます。軽量でハイパワーであり、長時間の連続作業に向いています。本体価格に関しては、比較的安い傾向が見られます。
こちらは本体とは別で、コンプレッサーとホースも用意しなければなりません。取り回しに制約があり、騒音がする場合も多いです。
エア式の鋲打ち機に限り、「常圧」と「高圧」2種類の気圧から選ぶ必要があります。
常圧
常圧は一般的なコンプレッサーの圧力で使用されるタイプで、DIYや入門用として導入しやすいでしょう。価格も比較的安い傾向です。反動が大きいため、作業に慣れが必要な場合があります。
高圧
高圧は高い圧力を使うタイプです。パワフルな作業をこなします。こちらはプロの現場では主流で、硬い材素材や太い釘の打ち込みにも安定した力を発揮します。一度に使う空気量が多いことから、コンプレッサーの能力が低いと連射するとすぐに圧力が低下してしまうことも。
高圧対応の専用コンプレッサーで、且つ能力の高いモデルを求めた結果、高価になる傾向があります。
鋲打ち機とは、どのような材質に打つかによって、選ぶべき機種が変わってきます。鋲打ち機が打てる素材はコンクリート・鋼板・フロア・石膏ボード・サイディングなどです。
本体名に「コンクリート用」などと記載があるか、もしくは商品の詳細に記載されている用途を見ると、「コンクリートへのランナ・サドルバンド・軽量ダクトの吊りバンド・住宅基礎・鉄筋留めなどに」といった記載があるので確認してみてください。
釘の種類や長さも、機種によって対応が異なります。一般的な「N釘」、2×4材に使われる「BN釘」、そして「コンクリート釘」など使いたい釘が本体に対応しているかどうかを確認しましょう。製品の公式ホームページ詳細や製品カタログを見ると載っていることが多いです。
メーカーの選択も重要です。上記の選び方から条件が揃ったものが数モデルあれば、その中でもメーカーの製品を選んでおくと、使いやすく耐久性にも優れるなどメリットを備えている場合が多いです。万が一使用途中に気になることが出てきた時も、メーカーの製品であればアフターサービスも充実しています。
鋲打ち機の有名なおすすめメーカーには、日本パワーファスニング・HiKOKI（ハイコーキ）・HILTI（ヒルティ）・マキタ・MAX（マックス）などが挙げられます。
ここまでは鋲打ち機とは何なのか、選び方についてもご紹介しました。どのモデルにしようか商品探しを進めていくと、鋲打ち機に似た工具が出てくることもあります。それらとの違いは何なのか？次の項目でご紹介します。
鋲打ち機とよく比較される似た工具に、釘打ち機が挙げられます。鋲打ち機と釘打ち機の違いは、鋲打ち機はコンクリートや鋼材といった硬い素材に「鋲（スタッド）」を打ち込むのに対し、釘打ち機は木材などに「釘」を打ち込む点が異なります。
価格はピンからキリまであるものの、釘打ち機は約数万円のモデルが多いところ、鋲打ち機は10万円を超えるモデルがほとんどです。商品の詳細をよくチェックして、鋲打ち機とは買い間違えないように注意しましょう。
鋲打ち機にまつわるよくある疑問を元に解決策をご紹介。
鋲打ち機を使う作業は、騒音規制法に基づく特定建設作業に含まれます。この作業を行う際は、作業開始日の7日前までに、工事場所を管轄する市町村の環境担当部署へ届出が必要です。（※7日前までとは届出日と作業開始日を含めず中7日空ける必要があるため、実質8日前）
ただし、その作業が開始した日に終わる場合は、届出は不要です。
具体的な手続きや規制内容は、市のホームページなどで必ず確認してください。
鋲打ち機を使う時に資格は必要かどうかについて。今回はご紹介していませんが、現在さまざまなメーカーで販売が終了し使う機会が減少しつつある火薬式の鋲打ち機を使う場合には、銃刀法による所持許可が必要です。
また、ガス式の場合は資格は不要であるものの、振動が一定のレベルを超える場合には安全衛生教育を受ける必要があります。
鋲打ち機は工具の中古店で買える場合があります。釘打ち機の方がポピュラーということもあり、より専門性のある鋲打ち機は確実に手に入るとは限りません。
しかし中古モデルを選んで少しでも安く手に入れたいと考えているようであれば、お近くの店舗を覘きに行くか、ネットで中古店の商品をチェックしてみてください。
ネットでは工具のレンタルサービスを実施するお店で、鋲打ち機がレンタルできることがあります。一般的に工具のレンタルは1日単位で料金が設定されているため、確実に使う日に取り寄せるようにしましょう。
今回は鋲打ち機とは？選び方や似た工具との違いについて解説しました。
今後も工具に関するコラムを更新していきますので、楽しみにお待ち下さい！
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