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2025/12/28

工具の豆知識

スチームクリーナーの使い方まとめ

スチームクリーナーの使い方についてまとめました。

スチームクリーナーの基本的な使い方と、用途別に使うコツについても詳しく解説します。どのような場所の汚れ落としに使えるのか知りたいという方はもちろん、買って後悔しないかどうかまだ購入を検討している方にも必要な情報をまとめています。

プロに依頼せず自分で落としたい汚れがある。または洗濯しにくいものを綺麗にする方法が知りたいといった場合にもぜひ参考にしてください。

スチームクリーナーとは

スチームクリーナーとは、約100℃の高温スチームで汚れを浮かせて掃除する掃除機のような家電を指します。洗剤を使わず家中をきれいにできることから、小さな子どもやペットがいるご家庭でも、洗剤のすすぎ残しなどを気にせず使える魅力があります。高温の蒸気をあてることで、除菌や消臭効果にも期待できるでしょう。

使える場所・使えない場所について

スチームクリーナーは水で汚れを落とすことから、使える範囲は広いですが、中には使えない場所や素材があることにも注意しなければなりません。無垢材（天然木をそのまま切り出し加工した素材）や壁紙、プラスチックや人工大理石にスチームクリーナーを使うと、カビが繁殖したり傷む可能性があります。

ほかにも、革・麻・合成繊維といった素材には使えない点に注意しましょう。基本的に熱に弱い素材には使えません。

買って後悔しない？

スチームクリーナーを購入するかどうかで迷いがある方もいるのではないでしょうか。特にキャニスタータイプのものはサイズが大きく、使いこなせないのではないかと思う方は多いはずです。しかし、スティックタイプやハンディタイプといったコンパクトなものであれば、ご自宅でも気軽に使える可能性があります。

次の項目では、スチームクリーナーの種類や選び方についてご紹介するので、ご自身の環境や用途に合ったものを見つけてください。

また、スチームクリーナーはレンタルすることもできます。頻繁に使うわけではないものの、たまに使いたいなど使用頻度が低いことを想定しているようであれば、レンタルを利用してみるのもいいでしょう。

スチームクリーナーの種類や選び方について

スチームクリーナーの使い方について解説する前に、まずは種類や選び方についてご紹介します。

使いたい場所に応じてサイズを決める

スチームクリーナーには片手で持てるコンパクトな「ハンディータイプ」、軽くて小回りが利く「スティックタイプ」、大きな本体の「キャニスタータイプ」と3つのタイプがあります。それぞれサイズが異なるため、使いたい場所に合わせて選びましょう。

ハンディータイプ

汚れが気になる部分を見つけた時にサッと取り出して使えることもあり、コンロや電子レンジの庫内など、使用頻度の高い箇所や高さがある場所におすすめです。

スティックタイプ

日常づかいに向いており、床のちょっとした汚れに適しています。

キャニスタータイプ

大容量の給水タンクを備えているので、床や壁、浴室など家全体の汚れ落としに使えます。長時間連続して使いたいようであればこちらがぴったりです。

加熱方式を確認

スチームクリーナーの加熱方式には「ボイラー式」と「パネル式」の2種類があります。それぞれのメリットやデメリットを確認しておきましょう。

ボイラー式

密閉したタンク内の水を加熱して、高温の蒸気を生み出すのがボイラー式です。大量のスチームを強力に噴射できるメリットがあることから、キッチンの頑固な油汚れやトイレ掃除に向いています。ただし、タンク内の水が高温になり、蒸気が出るまで約5分程度のヒートアップタイムが必要となることや、使用中にタンクに水が追加できないことから、連続使用には不向きです。

パネル式

高温に熱したパネルに水を流し込むことで、瞬時に蒸気を発生させるのがパネル式です。ヒートアップタイムが約30秒程度と短く、すぐに使い始められるメリットがあります。使用中にタンクに水を追加することもできるので、長時間の連続使用にも向いています。比較的手頃な価格帯のモデルが多いのも魅力でしょう。ただしボイラー式に比べると蒸気の噴射力が弱いため、頑固な汚れは落としにくい傾向があります。

給水タンクの容量と重量

長時間連続して使いたいと考えているようであれば、給水タンクの容量が大きなモデルを選びましょう。重量は増えますが、しっかりと掃除したい時に便利です。一方で給水タンクが小さいモデルは、連続使用には向きませんが軽量で扱いやすいのが特徴です。

種類豊富なアタッチメント

スチームクリーナーにはさまざまなアタッチメントが付属しています。製品によっては別売りで発売されていることもあるので、用途に合わせてアタッチメントが用意できるようにしておきたいところです。

業務用と家庭用の違いについて

スチームクリーナーの業務用と家庭用の違いとは、耐久性や連続使用ができるかどうかといった点にあります。業務用はハードな現場や環境でも耐えられるようにつくられており、長時間にわたり使用可能です。水圧・水量共に家庭用に比べるとパワフルな仕様である点にも違いがあるので、環境に合わせてどちらを選ぶか決めましょう。

スチームクリーナーをこれから購入する予定であれば、これらのことに注目しながら製品を選んでみてください。次の項目では、スチームクリーナーの使い方について解説します。

スチームクリーナーの基本的な使い方

スチームクリーナーの基本的な使い方について解説します。ここで解説する使い方は基本的な流れになるので、詳細については製品に付属の取扱説明書も併せて確認してください。

1, ゴミやホコリを取り除く

まずは下準備として、スチームクリーナーをかける部分についているゴミやホコリを掃除機などで取り除いておきましょう。

2, 試し拭きをする

スチームをかけるのが心配な素材は、端や裏といった目立たない場所で試し拭きをしてみましょう。この時点ではまだ、スチームは電源を入れず水だけでどうなるかを試します。

3, スチーム掃除を開始する

スチーム掃除を開始しましょう。製品により使用方法は異なる場合がありますが、多くの製品はガンのレバーを握ったりボタンを押すことでスチームが出てくるので、拭き掃除を行います。

スチームクリーナーは約100℃の高温スチームを噴射します。試し拭きに続き、ここでも実際に電源を入れて掃除をすることが心配な素材に関しては、端や裏で試し拭きしてみてください。

4, 換気を行う

スチーム掃除が完了したら、湿度が上がっているので換気を行いましょう。室内であれば、窓を開けて空気を入れ替えます。カーペットや絨毯などを掃除した場合は外に干すなどして、湿気が残らないようにしてください。湿気が残っていると、カビやダニが繁殖する原因になります。

次の項目では、スチームクリーナーの使い方の中でも用途別に使うコツについて解説します。掃除を予定しているアイテムや場所の参考にしてください。

スチームクリーナーの使い方～用途別に使うコツ～

スチームクリーナーの使い方の中でも用途別に使うコツについて解説します。※メーカーが推奨する汚れ落とし方法などもあるので、お手持ちの製品に付属している取扱説明書も併せて確認してください。使えない素材への使用は控えるようにしましょう

ソファ・椅子

ソファや椅子の座面部分（布部分）にできたシミや汚れを落とす際にスチームクリーナーが活躍します。使い方は、汚れのそばにタオルを用意したら、汚れ部分にスチームをあて、タオルに汚れを移します。最後は乾いた別のタオルで叩いて水分と汚れを取り除きましょう。この作業を繰り返すことで、汚れを落とすことができます。

カーペット・絨毯

カーペットや絨毯のシミや汚れを落とす場合は、蒸気をななめ上から当てて、スチームクリーナーをゆっくり動かすことがコツです。タオルをあてて、タオルに汚れを移しましょう。※毛足が長い絨毯など、素材によってはスチームクリーナーを使うと傷めてしまうことがあるので注意してください

床・フローリング・畳

床やフローリング、畳といった場所には、クロスがセットできるタイプのアタッチメントを使用します。スチームを出し続けるとクロスが濡れて温まってくるので、温まったらレバーから手を離して3秒ほど拭きましょう。この繰り返しで汚れを落としていきます。スチームの吐出量は少量から試すようにして、クロスが汚れたり濡れて汚れを吸わなくなったら交換してください。

畳は湿気に弱いので、必要最小限の蒸気量にしましょう。一箇所に長時間あて続けないように進めていくのがコツです。

床暖房にスチームクリーナーをあてることは推奨されていないので、使用は控えるようにしてください。（※詳細が知りたい場合は、床暖房を設置した時のメーカーなどに問い合わせてください）床ワックスをかけた後のフローリングへの使用も控えましょう。

油性マジックの汚れはスチームクリーナーで落とせるかどうかについてですが、落とせるという意見と落とせないという意見があります。スチームクリーナーを既に持っているようであれば、試してみてください。油性マジックの汚れを落とすためだけにスチームクリーナーを購入しようと考えているようであれば、落とせない可能性があることも視野に入れておきましょう。

網戸・アルミサッシ・窓・玄関タイル

網戸はクロスを付けたハンドブラシ（※製品推奨のブラシ）を使います。ハンドブラシをあてたら、ゆっくり動かして汚れを落としていきます。クロスが汚れてきたら交換してください。

アルミサッシはレール部分に沿うよう、細めのノズルヘッドやブラシをセットして、汚れを吹き飛ばしたりこすり洗いします。

窓には窓用ノズルを使用して汚れを落とします。古くて薄いガラスや網入りガラスの場合は、ガラスが割れる可能性があるのでスチームクリーナーの使用は控えるようにしましょう。また、寒い時期に高温のスチームをあてると、急激な温度変化でガラスが割れるおそれがあります。暖かい季節に使用するなど、取扱説明書の内容をよく守ってください。

玄関タイルのような外からの汚れを落としたい場合には、使い捨てクロスを使うとラクです。

キッチン・換気扇

油汚れが多い換気扇・ガスコンロなどのキッチンまわりには、クロスを付けたハンドブラシがおすすめです。細かい場所にはノズルヘッドにブラシを取り付けたものが活躍します。スチームクリーナーはキッチンまわりの汚れ落としに適しているので、付属のブラシやノズルの用途を確認して、フル活用しましょう。

風呂・トイレ

風呂の浴槽や床、壁、トイレ掃除にもスチームクリーナーが活躍します。高温スチームがカビや菌を除菌することから、掃除後にはカビが生えにくくなる可能性があるほか、ニオイ取りにも効果を発揮することがあります。壁や床といった平面にはクロスを使い、排水溝など細かな部分についた水垢やぬめり取りにはブラシの使用がおすすめです。

車

車のシートやチャイルドシートは汚れてもなかなか洗うことができませんが、スチームクリーナーであれば汚れを落としたり除菌することが可能です。クロスを付けたハンドブラシをシートにあてて、ゆっくりと動かすことで汚れが落とせます。掃除後は換気をしてしっかり乾燥させてください。車内に置いているぬいぐるみなども一緒に掃除可能です。※高温により変色したりしないかどうか、素材の端や裏側などで試し拭きしてください